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究極 |
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の謎について 2007/7 |
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こひよ姉御、ジツにお久しゅうございます。ワタクシ、長期に亘り完全にシん でおりましたが、この度何とかメデタク生還叶いました。一年何カ月ぶりになり まするが、また懲りずに我輩のとりとめない話を聞いとくれやっしゃ。 さて記念すべき復帰第一弾は、上のドデカイタイトルどおりの話でありますが
ヒジョーにテツガクテキとでもいうか、理屈っぽい話ではありますが、どうぞ心 してお聞いただきとう願いたてまつりソーロー。 |
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本題に入る前に、まずは我輩の下手な超短編寓話をお聞きくださいマセ。 |
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(上をクリックすれば解説ページへ) |
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アイントン博士は人類史上最大の頭脳の持ち主と多くの人から讃えられて いたが、そんな彼が長年にわたり精魂傾け研究開発を続けてきたウルトラコ ンピュータが今ここにツイに完成にこぎつけたのである。名付けていわく、 ラプラスの悪魔――つまり宇宙のいかなる謎といえども瞬時に答えをはじき 出してくれるという超スグレモノコンピュータ! アイントン博士は試運転を前に一人だけ友を呼んだ。その人ソフィー氏は コチンコチンの懐疑論者として名を馳せていたが、なぜか気の合う仲だった。 さて博士はソフィー氏に向かって言った。 「何でも疑ってかかる君のことだ。信じないだろうが、この機械に不可能 や不可知という言葉は通用しない。何でも聞いてくれたまえ。但し唯心論的 観点からの質問――例えばそうだなあ、『美とは何ぞや?』だとか『精神の あり場所はどこか?』とか訊ねても『なっとあんさー』としか応えてくれな いがね。この装置は物理的に意味のある質問しか受け付けないんだよ。」 「オーッ! それはスゴイことやんかいさ! では早速聞かせてもらおや ないか。訊ねるべきことは決まっとるわいな。アレやわさ、アレ!」 こう言うと教わったばかりの手順で、アイントンには見えないように専用 の用紙に何かを書き込むと、巨大な機械に読み取らせた。 機械は、はじめは静かに計算しているようだったが、すぐにブンブンと唸 り出したかと思う間もなくグオーッ、ガオーッと猛獣の咆哮にも似た物凄い 轟音に変わったとみるや、大音響とともに大爆発を起こし、堅牢さを誇った 研究所もろとも木っ端微塵に吹き飛んでしまったのでアル。アイントンやソ フィーはミンチより細切れになり、雲散霧消・・・ |
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ソフィー氏はいったい何を訊ねたのというのでアロウカ おしまい |
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小は生命の発生、大は宇宙の構造など謎なるものは種々サマザマありますが、 ここでロンじようといたしておりますのは、桁違いに大きな謎についてでありま して、敢てゆうなら”究極の謎”とも呼ぶべき実にオソルベキ不可思議なのであ ります。将来、ニュートンやアインシュタインに百万倍するほどの如何なる優秀 な賢者、天才が出現いたしましょうとも、この謎だけはゼッタイ解き明かせない と断言いたしてもヨゴザイましょう。これに比べれば他の一切の謎は、はるか下 界に沈んでしまいまする。全知全能のカミサマといえどもこの謎をお解きになろ うとイタサレれば、きっとクルイジニなさるに違いおまへん。エッ! |
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ビンボーにん! もったいつけずにさっさとしゃべったらどーなの! アタシ誰かさんみたいにヒマじゃナイノヨッ! |
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ですと! そ~どしたな~。ジャアさっそく本題に入ることにいたしマッサ。 |
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では、それほどの謎と私メが感じているのは一体如何なるものなのでありまし ょうヤ! こひよちゃん? つまり上の寓話に見るように、ラプラスの悪魔とい えどもバクハツさせてしまうほどの謎とは!――言い換えれば、ソフィー氏はい ったい何を訊ねたというのでありましょうヤ? |
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デハいよいよハッピョーいたしまする、そのナゾを! ・ ・ ・ ・ ・ |
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ということに尽きるのであります。 注 よりゲンミツにゆーなら、”物は”ではなく、”エネルギーは” 或は”存在は”とすべきでしょうがね.。 ついでながら言いますと、あいんしゅたいんの公式・E=mc² にみられるとおり 全く次元が違い異質で、一緒にはできないのはずの、 物(実態)とエネルギー(状態)とが等価である(例えば匂いと音のように), というところが 拙者にはどーにもリカイにクルシムところでありますが、ここはマー 存在"x"なるものがあり、物,エネルギー、いずれかの形態をとり得る, とでもして納得することにいたしましょう。(なんせ原爆で実証済みですけんね。) 「ナ~~ンダ、ソンナコトダッタノ~。ツマンナァ~~イ!」 |
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などとおっしゃいますな、おねえさん。謎の大王さまに向かって失礼でございまっせ。 では以下その意味するところを考えてみましょうネ。 宇宙の諸現象にはスベカラク原因というものがございます。物理現象の追求というのは この原因を探ることに他なりませぬヨネ。つまり |
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"因果律" | ||||
の暗黙の了解があるからこそガクモンなるもんは成り立っておるわけでござりまするよ。 もしそれがナシといたしますれば、どないなことになりまっしゃろかねオネーサン? おかしなことにナッチャウんじゃネーカイ? 極論すれば、原爆が投下されたのと多数 の死者が出たのは何のカンケーもない,てなことになるんじゃネーダローカヤ?、つまり 一切の学問が成り立たなくなるわけですやんかいさ。 |
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この因果律の考え方を論理的、演繹的に究極までオシススメたのが だというわけでございますよ。 |
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注 近年量子力学におきまして、 ”不確定性原理”がどうの”確率”がどうのとかゆうて、 ミクロの世界では てなことをよく耳にいたしまするが、 それについて、量子力学の大物、シュレディンガーが 素人にも納得できる論拠を披露しておりますので ちょっと下に紹介しようと思っとりやす。 名著と評判の「生命とは何か(岩波新書)によりますと、 事物の現象は総てボルツマンの「統計熱力学」に従っており、 必然な運動はなにひとつない,とのことでありました。 ワタクシ如き無学浅才にも理解できる説得力のある本でありまするが、 完全同意するには至っておりませぬ。 この因果律の崩壊に関しアインシュタインが 「神はサイコロを振り給わぬ」 とかゆうて反発したのは有名な話でござるが、我輩もこればかりは オオソレナガラ彼に同調させてイタダキたいキモチではありますがね。 ちなみに、ある時、ニールス・ボーアなどソウソウタル量子力学界のメンバーの前で アインシュタインのその考えが誤りであることを 徹底的に論駁され吊るし上げを食った末、 納得させられて、スゴスゴと引き下がったのかどうかについては ワタクシ あいにく存知ませぬ。 今更、亡き者に私如きが応援してみてもね・・・ 追記-1(2009年6月) 最近ある本を読んで知ったのですが、アインシュタインは決して無条件降伏したわけではなかったようです。 EPRパラドックスなるムツカシー理屈を持ち出して反撃を試みたそうで、 現在に至るもその問題は未解決らしい。 つまり、決定論が根こそぎ否定されたわけではない、ということになると思われます。 |
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追記-2(2009年9月) | ||||
と書いたところまではよかったのでありますが、最近に至ってある本を読んだことがきっかけとなり、 これほどまでにアインシュタインに肩入れしておったのが、 ニールス・ボーアやハイゼンベルクの非決定論も、もしかしたら正しいのではないか, と思えるようになりました。そのことについては、こちらに書いております。 |
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たいへん長くなりまするが ここでシュレディンガーの論拠なるものを一部紹介してみようと思いまする。 上記紹介本より・[岡 小天(おか しょうてん) 鎮目 恭夫共訳(しずめ やすお]共訳 |
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物理法則は原子に関する統計に基づくものであり、近似的なものにすぎない | ||||
・・・原子はすべて、絶えずまったく無秩序な熱運動をしており、この運動が、いわば 原子自身が秩序正しく整然と行動することを妨げ、少数個の原子間に起こる事象が何らか の判然と認められうる法則に従って行われることを許さないからなのです。莫大な数の原 子が互いに一緒になって行動する場合にはじめて、統計的な法則が生まれて、これらの原 子「集団」の行動を支配するようになり、その法則の精度は関係する原子の数が増せば増 すほど増大します。事象が真に秩序正しい姿を示すようになるのは、実にこのようなふう にして起こるのです。生物の生活において重要な役割を演ずることの知られている物理的 ・化学的法則は、すべてこのような統計的な性質のものなのです。そうでないようなどん な法則性や秩序性を考えても、それらはすべて原子の絶え間ない熱運動によってかき乱さ れて無効になってしまうのです。 |
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法則の精度は、多数の原子の参与していることがもとになっている 第一の例(常磁性) |
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このことを二、三の例によって説明しましょう。 |
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中略 |
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細長い石英の管に酸素ガスをみたして、それを磁場の中に入れますと、ガスが磁化され ます。この磁化は酸素の分子が小さな磁石であって羅針盤の針のように磁場の方向に平行 に向きを転ずるという事実に基づくものです。ただし、分子磁石が実際にことごとく磁場 に平行に向きを揃えるのだと考えてはなりません。なぜなら磁場の強さを二倍にすれば、 その酸素ガス全体の磁場の強さは二倍になるのであって、この比例関係は磁場の強さがき わめて高くなるまで保たれ、磁化の強さは外から加えられる磁場の強さに比例して増加す るからです。 |
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同個所に掲げられていた図 | ||||
これは、純粋に統計的な法則の特に明瞭な例です。磁場が分子の向きを揃えようとする る傾向は、分子の熱運動によって絶えず妨げられます。熱運動は分子にでたらめな向きを 向かせるような働きをするものです。したがって両者の拮抗の結果、実際には分子(磁石) の双極子の軸と磁場の方向とのなす角が鋭角であるものが、鈍角のものよりほんのわずか 数が多いことになります。個々の分子はその方向を絶えず変えていますが、平均として (分子の数がとほうもなく多いために)、磁場に向くものの数がわずかだけ多くなり、そ れが磁場の強さに比例するのです。・・・以下略(赤字はワタクシ) |
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このほかにも、二つほど例をあげて説明しておりますが、略します。 |
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ゴリカイいただけたでありましょうや、ごひよ姉御。 拙者には、よう納得できるんでござるが・・・ 要するに、万物の動きは、偶然の賜物であって 日食のような寸秒違わぬ現象であっても バクダイな原子のランダムな動きで説明可能とゆうわけであります。 つまり、ラプラスのような(我輩のような)、必然の賜物という考えを持ち出さなくとも 説明可能というわけでございます。 でも、お釈迦さんの、 因(原因)によりて万物生じ、因によりて万物滅す, というお言葉にイタク納得する者でありますれば、 上の説明には、最終的に承服いたしかねておるのであります。 原子(陽子でもクオークでも。)の動き一つに注目いたせば それがどうして、原因なしで行動可能なのか,生起できるのか、 何か人間には検知不可能な、もっと微細な奥深いところで影響受けているのではないか, などと思えてくるのでありまするよ。 |
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もう一点付け加えますと、かの有名なホーキングの言葉であります。 その名著「ホーキング・宇宙をかたる」の中で、以下のような発言をしております。 |
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宇宙を撹乱することなく、その現状を観察できる何らかの超自然的な存在にとっては、 できごとを完全に決定するような一組の法則が存在する,と考えることも依然可能だろう。 しかしこのような宇宙モデルは、われわれ通常の生身の人間にとっては あまり興味のもてるものではない。 むしろ、”オッカムの剃刀”という名で知られる思考節約の原理を適用して、 観測できない特性は理論からすっぱり切り捨てる方がよさそうだ。 この路線をとったハイゼンベルク、シュレディンガー、ディラックらは。 1920年代に力学を定式化しなおし、量子力学と呼ばれる新しい理論をつくり上げた。 |
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超越者を考えることを許されるなら、私にもできます。この瞬間(プランク時間でも、 あるいは0秒でもかまいませんが。)、背の一番高い人がいるはずです。もし宇宙人が存 在していて、宇宙一背の低い人も存在するはずであります。あるいは「神が存在するか」 のような疑問にも答えられるでしょう。 |
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事実は一つ なのですから。 |
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なにせ地球人口の何倍!にも、神を信ずる人がいるそうですから、こういう疑問をだす ことも無意味ではないでしょう。ホーキングにたてつく気はさらさらありませんが、超越 者を想定することは、いちがいに否定するわけにはいかないと考えます。 それでも”原理”であるから、これは絶対動かしがたい真実である,と文句をつけられ そうですが、ここはまあ、無視して話を続けることにいたしましょう。 |
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ではここで、物が存在するということを、なぜこれほどまでに不思議がるのかを ゴセツメー申しあげます。それにはこちらのページから一部引用するのがテキセツでござ いましょう。 |
で | でおりましたが、この度何とかメデタク生還叶いました。一年何カ月ぶりになり | で |
ここで、こういう場面を想定してみまショーヨ。 舞台に二人の男がおって、共に何もない空間から鳩を出現させている。 一人は手品師、もう一人は魔法使い! 同じ不思議でも両者の間には決定的違いがありますヨネ。 一方にはタネがあり、他方にはソレが このことの意味を少し考えてみましょう。 手品師の行為は種や仕掛けさえ知ってしまえば不思議でもなんでもありません。 このことを宇宙の諸現象にまで拡大して云えば、こうなるのではありますまいか。 手品同様、この世の現象には総て”タネ”があるのでアル。 例え永遠に人智の及ばぬ謎、不可思議でも、カナラズ そうなるべくしてなった原因、理由がある のでア~ル。言い換えれば(論理的に突き詰めれば)、 |
の | 面が濡れたのは何のカンケーもない,てなことになるんじゃネーダローカ。つま | の | ||
てなことになるのとちゃいまっしゃろか? ところが ・ ・ ・ ところがドッコイ! この大宇宙には一人だけ魔法使いが住んでおりました。それが という名の冠をかぶった なのであります。
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○ |
なのではアリマスまいか! |
の | 面が濡れたのは何のカンケーもない,てなことになるんじゃネーダローカ。つま | の |
ソフィー氏の質問も将にソレなのでありました。こればかりは論理的、演繹的 に答えようがおまへんやんかいさ。違いますかな、こひよ姉御? |
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注 この主張と殆ど同じ内容が、いささか古い本ではありますが、 猪木正文著・物理学的人生論(講談社・現代新書)にて論じられておりました。 ワタクシの知る限り"物は何故存在するか"について、 その不可思議さを正面から論じているのは、この先生だけであります。 なお同著によれば"法則"なども同類との指摘がございましたが、 ここでは敢て"物の存在”だけをとりあげることにいたします。 ついでながら申しますると、 物理学は”如何に”には答えられるが”なぜに”には答えられない, という"一般論"は同書に教えられたことでございます。 従って、我が提出の謎も”ナンピトも答えられない”問いとモーセましょう。 |
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ワガハイがフシギで不思議でタマランのは |
と断ぜざるを得ないのであります。 |
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あ | 無限の過去から無限の未来に至るまで、ひとつの例外もなく全て"仕組まれた" ことなのでございます。卑近な例を挙げますると、日食を一秒の狂いもなく予言 できるといったことがございますわな~。(こうしたシソーは"決定論"という名 のもと、大昔からあったようでございますが、前述イタシましたように、近年に 至り量子力学の登場により、それは物理的に否定されたとゆーことになっとりま すがね。)上記参照 ヒトラーが何百万の命を奪ったのも、あのイヤ~~なブ○シュがイラクへ攻め 入りよったのも、アベサダがオトコのイチブツをチョンギッタのも、夕べ蚊が拙 者のホッペを刺し、我が毒気に当てられ気絶しよったのも、太古のムカシより、 "そうなるべく運命づけらていた"のでございます。従いまして、"罪"というもの は一切問えないわけであります。エッ、 |
あ |
じゃあ聞くけど、警察や裁判所はムイミとでもゆうつもりなの? | ||
ですと。とんでもござらん。キャツラもまたウンメーに従っておるだけのこと でありますからして、マッタク対等でござりまするよ。 一方、宇宙の現象は"必然"ではなく"偶然"である,という説もあることは承知 いたしておりますが、それが現代科学の最先端・量子力学から発された考え(大 昔より"人間の自由"に関して議論し尽くされてきたではありましょうが。)であ るのを鑑みれば、素粒子レベルの話でありますゆえ、いずれにしても"罪は問え ない"ことになるのとちゃいまっしゃろか? まさか電子1個が右へ動きよった ばっかりに人を殺してしまった,とは誰にも責められまへんでっしゃろ。えっ! |
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デモサー、だとすりゃ世の中一切カッサイがムナシュウなっちゃうんじゃない の? だってさー、アタシのジマンのムスコはトーダイ行ってるけど、それが大 昔より決まっていたことだなんて、それでは自慢にならないじゃナイ。そんな話 は信じられないし信じたくもないワッ! |
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ですと。そうおっしゃるお気持はヨ~クよく理解できますが、どうぞご安心メ サレイ。必然にせよ偶然にせよ現れる結果はまったくおんなじデスカラね。お好 きな解釈にお任せイタシマする。我輩はただロンリテキにツイキューすれば、そ うなるのではないか,とゆーておるだけのことでござるよ。 |
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ついでながら言わせていただきますると、 ワガハイがこれほどまでにオチブレてしまっちゃったのは、 自分に責任はない,そうなるべく運命づけられていた, と思うだけでも幾分は、――いや 気分になるのでございます。 |
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ではここで、ちょっとワダイを転換して、偶然と必然についてほんのチョッピ リだけ述べてみたいと思うわけでござりまするが、その前に再び我輩作の超短編 寓話をお聞きいただきとうございます。 |
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宇宙のどこかに"ダイス星"と呼ばれる高度に文明の発達した星があった。 その星では、物的心的を問わずありとあらゆる問題の殆どが解決され尽くし 人々は平和を謳歌していたが、暇を持て余した彼等はなぜか老若男女を問わ ず何時しか単純なサイコロ賭博に興ずるようになっていた。地球と大きさは 殆ど同じなのに、人口は500万という理想的なレベルにある住人たちの大 方は、赤ん坊を除いて"丁か半か"に明け暮れていて、1日に振られるサイコ ロの数は何千万とも知れなかった。 そんな中、異変が生じたのはある時を境にだった。というのは、誰が振っ ても "丁の目"(つまり奇数)しか出なくなってしまった のである。厳正な テストをクリアして確率的に五分の目が出るサイコロしか採用されなかった にかかわらず! このことはたちまち大問題となった。(偶数の目ばかりでできたのを誰か が作ったがこれは論外。)これでは勝負にならないので"賢人会議"が召集さ れた。いろんな意見が出されたが、「これは"神"のご意思が働いているとし か考えられない。」という古い古い見解だけは誰にも相手にされなかった。 ケンケンガクガクの討議の末ようやく出された結論は、誰かのこういう意見 が披露された後だった。 「これは確率として"絶対起こり得ない"ことを意味しない。例え一兆の一 兆乗分の一という物凄く低い確率であっても起こり得て然るべきことなので アル。"無限"と比較してみたまへ。これでもまだまだ大きな大きな確率と云 わざるを得ないではないか! ダッテ我々は一兆の一兆乗のそのまた一兆乗 の・・・とそれこそいくらでも大きな数を考えることができるが、いくら大 きい数を思い描いてみても"無限"に達することはあり得ない。 ここでこう云う思考実験をしてみよう。――全宇宙にある素粒子の数とい えば莫大(それでも、"僅か"10の80乗くらいラシイ。ホントーかどうか は確認しようがおまへんがね 。)には違いないが、それら1個1個にもれ なく宝クジを配ったとしよう。当りクジは一本だけ。当りクジを引き当てた 素粒子クンはカナラズ一人出る。どんなに低い確率であっても、これだけは 絶対間違いなく出る勘定でアル。ダッテサ~、そういう前提でクジを配って おるのであるから、出ないほうが逆に"あり得ないこと"であるのは明々白々 ダヨナ~。――"今"が将に"その時"なのでア~ル。」 これに異議を唱える者は遂に現れなかった。・・・ |
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おしまい |
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以上は極論でありますが、偶然とか必然とかを思案いたす上でオサエとかなき ゃならん視点だと思うわけでございます。更に云うなら、時間は無限であり一方 存在は有限だとするならば、有限を無限に存続させる為には繰り返しがヒツヨー となる勘定でござるわな~。とすればどんなに低い確率であろうが、それも無限 回数繰り返されるわけでありますからして、結果的に高い確率とおんなじことに なっちゃうのとちゃいまっしゃろかね。 |
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注 ロジャー・ペンローズという、タイソー頭の切れるお方の計算によれば、 ペンローズ・タイリングとかゆうて 無限平面を完全に覆っているタイルのパターン(並べ方)に、 ナントオドロクナカレ! "全く繰り返しがないものがある" とのことでございますが、 だとすれば上のワガ説は否定されたことになるわけであります。 (ちょっと俄かには信じがたいことではありますがね。) |
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アッいけんイケン、話がどんどん抽象的かつドーデモイーヨーな方向へ逸れて しまいよります。ここらあたりでそろそろ矛ならぬ筆ならぬキー打つ指を収めさ せてもらうことにいたしまっさ。 |
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なんやかやとほざいてまいりましたが、デモマアここはやっぱりお釈迦さまの おっしゃるとおり、”無記”なるもの, あるいは、オッカムの剃刀 の喩えどう り、考えるだけ無意味、ムダなことであるから |
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考察やギロンの対象にすべきではない というのが正解ナノカモネ。 |
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こんな話を好き勝手に”謎”としてデッチアゲ思いを巡らせているワタクシの 方がよっぽどオメデタイと言わざるを得んのかも知れまへんな~。 |
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それともこの大宇宙にはソレコソ (↑をクリックすれば別ページの関連項目へ。) と諦観するよりないのどすかいね? |
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以上、ハナハダ舌足らずではありますが、”究極の謎”
につきましてカンタ ンにセツメーいたしてまいりましたが、ゴリカイ賜れたでございましょうや、 こひよ大姉? |
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あっ、サイゴにヒトコト。 百億光年彼方の宇宙で何が起こっているか を知るよりも 目前の蟻一匹がナニユエ存在するか の方が 桁違い に |
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