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サリーちゃんの冒険・第一話





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ステキなサリーちゃん キョダイなヒヒ
上の画像はいずれもネット上にあったものを無断借用



プロローグ
グリムの森での出会い


 坊やはしょんぼりとグリムの森へでかけて行きました。クリスに逃げられたのだけならま
だしも、どうしたわけか、この頃は赤頭巾や白雪姫までも遊んでくれないようになっちゃっ
ていたからです。

 森の中で坊やは楽しかった日々を思い出しておりました。
赤頭巾にオッパイ飲ませてもら
ったこと。白雪姫のスカート覗きしたこと。
シンデレラとオイシャサンゴッコしたこと。・・・
 
 でもやっぱりムダアシでした。いくら待っても誰も来てくれません。がっかりしてお家に
帰ろうとしたその時です。誰かが、森の向こうのほうから手を振って駆けてくるではありま
せんか。

 近くに来たのをよく見てドキンとしました。
グリムのアイドルの誰よりも、ソレハそれは
もうビックリするほど可愛い女の子
だったからです。それよりも何よりも、その超ミニスカ
ート姿に目を奪われてしまったのでありました。
ポカンとあいた口からはヨダレがタラタラ・・・
 
 
「白鳥の湖のオデッタ姫だ!」と思わず叫びましたがセンゼン違っていたのであります

 
「あぁ、よかった、やっと人に会たわ! アタシね、サリーっていうんだけど、迷子にな
っちゃったの。ここはいったいどこなの?」


 サリーちゃんは続けました。

 
「バレエ教室の大鏡の前でネ、足を高く上げるお稽古してたの。(ここで坊やはゴクンと
唾を飲み込みました。)
そしたらネ、鏡に映ってる自分がどうも変なの。だってサ、足上げ
てるのに手を上げたりするじゃナイ? そのうちソイツがしゃべりかけてきたの。」

 「鏡の中へ入ってこない? この奥にはステキなすてきな夢の世界が広がってるのよ。お
菓子のお家もあれば、サリーの大好きな
狒狒もいる。それに何と○○○サンにも会えるのよ
入ってくるのはカンタンよ。体ごと鏡にぶつかりゃいいだけ。サ、ハヤク!」


 「ソレ聞いてワクワクしてね、まさかとは思いながら、そうしてみたのよ。そしたらホン
トに入っちゃったってワケ。鏡の中のヤツ、入れ替って出て行っちゃった。それでもってね、
こちらに向かってベロだして言うじゃない。」

 『ヤーイ、これからアタシが本物のサリーよ。
おいしいクッキー食べたり、遊園地言ったり、
せいぜい楽しんじゃうわ。』


 「と、憎々しく捨てゼリフ残して向こうへ行っちゃったのよ。これはタイヘンなことにな
ったと思い、鏡を蹴ったり叩いたりしてみたけど、ビクともしないの。そのうち先生が鏡の
向こうに立ってポーズとったとり目をパチクリさせてうっとりし出だすもんだから、

    たすけてェ〜ッ! サリーはここよッ! 鏡の中よッ! 
 と大声で叫んだの
。」

 
「でもゼンゼン気づいてくれないから、仕方なしに鏡の奥にいってみようかなって思い直
したの。ウソだと思うけど、○○○サンに会えるッテ言ってたこともあるしね。」

 「もやっと暗い中を手探りで進んでいくうち、向こうのほうがだんだん明るなってくるじ
ゃない。それで嬉しくなって駆け出すと、この森に出たってワケ。坊やを見かけた時は、ホ
ントホットしたわ。」

 
「坊や、ここから出る方法知らない? サリーお家に帰りたいの。帰りた〜〜い!」

 ここまで言うと、サリーちゃんはエ〜ンエ〜ンと泣き出したのでありました。


                          





                  
さりさんへ

  この先の物語は、さりさんのゴキボウ次第で様々な展開が可能であります。以下から選
択願う次第であります。

 1,トッテモイヤラシソウナぷろろーぐジャナイ。モウキキタクナイ。
 2,チョッピリダケナラエ○チナノデモカマワナイワヨ。
 3,セメテ「アカズキンにウワキシタ・・・」クライノデナキャツマンナイ。
 4,ビンボーニンッタラ、ワカッテルクセニ!
 5,「イジメラレタボウヤ」ヨリズットキョウレツナノヲミモダエシテマッテルワヨ。
 6,ソノタゴヨウボウアラバナンナリトウケタマワリマッセ。

         
 さりさんの回答はオドロクナカレ、ナント5.5でした。ハシタナイ!


   
クリス童話と同じパターンでありますが、どういう訳かこうしないと書けませんのでご了承願いマス。




                                               

                                         

                                    

                                

                            

                            








[] 見てしまった坊や


 「坊や、ここから出る方法知らない? サリーお家に帰りたいの。帰りた〜〜い!」

 ここまで言うと、サリーちゃんはエ〜ンエ〜ンと泣き出したのでありました。

 
「ダイジョウブ! ボク知ってるよ。この森出るのはちょっと大変だけどね、教えタゲル。
そのかわりに、ちょっとお願いあるんだけど。バレエ踊って見せてクンナイ。 」

 「わかったワ。おやすいごようよ。だからかならず帰らせてね。」

 サリーちゃんは、まるで蝶のように軽やかに舞い踊り出しました。坊やはもう夢見心地で
うっとり眺めておりましたが、突然
ビリビリビリッ!という音にハッと我にかえりました。

 勢いよく足を高く跳ね揚げた拍子に、真っ白いタイツがマタのところからビリビリ裂けて
しまったのでありました。そればかりではありません、なんとその下に穿いていたものまで
一緒に破けてしまったのです。そして一瞬でしたが見えたのであります。
ピンクに輝くキレ
イなもの
が!

 
「ありゃ、いったいナンダロナ?」

 いつか赤ちゃんのを見たときは、
ソコには線が一本あっただけですから。けれども、なぜ
かそれはまぶたにシッカリ焼き付いてしまったのでありました。

 サリーちゃんは
「キャッ!」と可愛い悲鳴をあげ前を押さえてしゃがみ込みましたが、次
の瞬間立ち上がってバタバタバタッと駆けより、
「ミタワネ、坊や!」と物凄いケンマクで
問い詰めます。

 「きっと、アレのことを言ってンダ。」

 けれどもそのあまりの形相に、見たと言ったら叱られると思い、
「見たって、何を?と、
とぼけました。

 「ウソツケッ!このエロぼうず! 白状しないとショウチシナイワヨッ!」

 と、ほっぺの肉がちぎれるほどひねりあげるのです。いくら
「見てないよ〜!」と叫んで
も、サリーちゃんは承知してくれません。ついには、

 
「言わないつもりなら坊やのもの見てヤルッ!」

 と言うと、坊やの腰に手をかけ、力いっぱいズボンをずり下ろしてしまったのです。哀れ
坊やは半身スッポンポンにされ、恥ずかしくてなりません。

 サリーちゃんは、いつかのクリスと同じように、ソレを指でピンピンはじきながら言いま
した。

 
「マァ、なんて可愛いんでショ。虫メガネで見なきゃわからないくらいじゃナイ。こんな
のあってもなくても同じヨ。いっそサリーが始末してあげるワッ!」


 
「ウワッ!チギラレチャウ。」と観念しました。ところがサリーは、引っ張ってチョンギ
ルというような面倒くさいことはしません。
ナント! 顔を近づけ歯をむいて坊やの大事な
ものを
食いちぎろうとするではありませんかッ!

 恐怖に怯えた坊やは、必死で叫びました。

 
「ヤメテェ〜〜ッ! そんなことしたらお家へ帰れなくなるヨ〜〜ッ! ゼッタイ教えて
あがないもんね〜〜ッ!」


 それを聞くと、サリーちゃんはたちまちおとなしくなり、

 
「そうだったわね、忘れてた。坊やごめんね。もうしないから教えて。」

 と、坊やのズボンを元に戻し、頭を撫でながら優しく言うのでした。








                                               

                                         

                                    

                                

                            

                            








[2] 森の奥へ


 「そうだったわね、忘れてた。坊やごめんね。もうしないから教えて。」

 と、坊やのズボンを元に戻し、頭を撫でながら優しく言うのでした。

 「この世界を出るにはね、お空を飛んで雲の上にいかなきゃなんないんだよ。そこに、あ
っちの世界とこっちの世界を分ける扉があるって聞いたことある。」


 
「アァ〜なんてことなの! そんなのムリだわ。アタシ鳥じゃないもの。」

 「だいじょうぶ。森の奥にある魔法使いのお家の前のリンゴの樹の実を食べると飛べるそ
うだよ。魔法使いに見つかったら、捕まえられてヒドイ目に合うって聞いたけど、ボクヘー
キだもん。連れてってあげる。」

 
「マア、坊やったら頼もしいのね。アッ、でもこんな格好じゃ恥ずかしいわ。誰か女の子
のお友達いない? 服を貸してもらいたいの。」


 
「いっぱいいるよ。そうだ、近いから赤頭巾に頼んでみよう。」

 というと、坊やはサリーちゃんの手をとって歩き出しました。ほどなく赤頭巾のお家にさ
しかかりました。とんがり帽子みたいな赤いお屋根のお家の前のお花畑では、赤頭巾がせっ
せとお花を摘んでおりました。

   ここでバッサリ省略いたします。久しぶりに赤頭巾に会った坊やのキモチ、赤頭巾の
   反応、サリーちゃんにピッタリの服を貸してくれたこと、赤頭巾がお婆さんの病気見
   舞いに花束持って行くと聞き、サリーちゃんが必死になって止めたこと。そして、狼
   に飲み込まれたお婆さんを、3人が協力して救いだしたことなど。・・・

 赤頭巾にサヨナラすると、2人は森の奥をめざしました。途中道に迷っても、仲良しのフ
クロウおじさんが
「ホウッ、ホウッ、ソッチジャナイ、コッチダヨ。」と教えてくれ、流れの
速い川で立ち往生していても、大きな亀さんが現れ、
「おいらの背中に乗ンナ。」と渡して
くれました。ものすごい茨が道をふさいでいるところに出くわしましたが、坊やが傷だらけ
になりながらも、必死になってなぎ払ったのでサリーちゃんはかすり傷ひとつ負うことはな
かったのであります。

 そうこうするうち、ようやく魔法使いのお家が見えてきました。りっぱなリンゴの木があ
り、真っ赤な実がたわわにぶら下がっておりました。

 
「あれがそうね!」 嬉しそうに大声で叫ぶサリーちゃん。

 
「シィーッ! 魔法使いに聞こえちゃうよッ!」 あわてて制止する坊や。

 その時でした。頭上から何か得体の知れない大きなものが、バサッと落ちてきたと思う間
もなく、
「キャーッ!」とキヌヲサクようなサリーちゃんの悲鳴。ハットして見ると、それ
はもじゃもじゃの赤黒い毛に全身覆われた巨大な猿だったのです。そいつはサリーちゃんを
小脇に抱え、魔法使いの家に駆け込みました。それは魔法使いの飼っている巨大な
           
                                だったのです。



          サリーちゃんの運命やイカニ! 乞うゴキタイ!


               つ



               その前にさりさんへ

 魔法使いに捕えられたサリーちゃんがどんなヒドイ目に合うか、モウ既に頭に描いておっ
て書き進めたいのはヤマヤマなのでありますが・・・。

 
「5」ニキマッテルジャナイ!とか、もう、どんどん思う存分書いてください。のお言葉
チョーダイしているとは申せ、それがアマリニモドギツイものになりそうでありますからし
て、ボカシを入れずに表現してよいものやら脳が破裂するほど迷いに迷っておる次第なので
ゴザイマス。ここはひとつ、さりさんの口から
「どんなエゲツナイのでもかまわないワヨ。」
とのお許しをいただくまではシッピツを差し控えたいと思うわけであります。
 
 もし許可いただいたとして、
「貧乏人ッタラ、こんなインワイなヤツだとはオモワナカッ
タ! ヒドスギル。サイテー!」
と私メを非難なさる資格はさりさんにはなくなりますが、
それでもよろしゅおますかいな?

          スグニタチマチカンパツイレズ、
            「どんなエゲツナイのでもかまわないワヨ。」との回答をさりさんよりイタダキマシタ。



                                             

                                        

                                   

                               

                           

                            









[3] 狒狒にられたサリーちゃん


 その毛むくじゃらの化け物は、サリーちゃんを小脇に抱え魔法使いの家に駆け込んでいき
ました。それは魔法使いの飼っている
狒狒だったのです。

 
「ウワァー! たいへんだァ〜〜ッ! サリー姉ちゃんが食べられちゃうゥーッ!」

 救い出そうと狒狒の後を追いかけてはみたものの、ちっぽけな坊やなんか、あの巨大な狒
狒につまみあげられ蚤みたいにプチンとひねり潰されるに決まってます。

 どうしてよいのか分からないので、取りあえず窓から覗いてみることにしました。でも高
くて坊やには届きません。踏み台になるものを探すのに手間どりましたが、ようやく小さな
脚立(そんなものグリム童話にあったかな?)を見つけそれに登りましたがまだちょっと足
りません。つま先立ちになってやっと目だけが窓枠より上になり、オソルオソル中を覗き込
みました。

 蜘蛛の巣がいっぱい張って、床にはムカデやゲジゲジがワンサと這い回っております。ネ
ズミが何匹もチョロチョロし、それは寒気するほど気味悪い部屋でした。大きな鍋には湯が
グツグツ煮たっており、その横では大きな長い鼻をした、しわくちゃの魔法使いがニヤニヤ
しながら包丁を研いでおりました。部屋の奥には大きな檻があり、さっきの狒狒が
グワホッ
グワホッグワホッ
といきり立っておりました。
 
 サリーちゃんはというと? 坊やはゴクンと生唾を飲み込みました。

 部屋の真ん中のテーブルの上に仰向けに大の字に縛りつけられておったのであります。い
うまでもなく
スッポンポンにされ! 顔は恐怖に引きつり、眉を寄せ歯を固くくいしばって
おりました。ピンクのほんのりさした肌は、それはもう妖しいほどつやつやと輝いて見えま
した。赤頭巾のより大きめの形よいおっぱいは小刻みに震え、先っぽのサクランボは、緊張
のせいか固く尖って見えました。

 目を下にずらすと! 
ザンネン! 
 
 坊やの角度では、魔法使いの陰に隠れ見えませんでした。
(チクショー、ドキヤガレ!)
 
 
「ゥイヒヒヒヒヒ・・・ピチピチしていてうまそうな娘だこと。さあて包丁も研ぎあがっ
たことじゃて、そろそろごちそうになるかの。ゥイヒヒヒヒヒ・・・。」


 と魔法使いが言い終わらぬうちに、
グワホッグワホッグワホッグワホッグワホッと狒狒が
鉄格子をゆすって暴れ出しました。

 「そうじゃった、ソウジャッタ。忘れとったワ。お前にもオスソワケしてやらんとな。ジ
ャガいつものように見るだけじゃゾ。お前が汚いものをドバドバ吐き出してせっかくのごち
そうをまずくされちゃかなわんからのう。」

 そういうと魔法使いは檻を開けてデッカイ狒狒を解き放ったのでありました。狒狒はサリ
ーちゃんの足元まで物凄い勢いで飛んで来ると、丸い背中を伸ばし仁王立ちになりました。
そうすると頭は天井につかえるほどでした。
 
 「アーッ! やられちゃう!」と坊やは思わず目をつぶりました。が、狒狒はどうしたわ
けか、ただ立っているだけ。うつむいて何かをじっと見つめている様子です。

 
「ヒヒヒ、お前のデッカイものをたっぷり見せておやり。シカンでイかせておやり。」

 「シカン?」「イかせる?」
 坊やにはさっぱり意味がわかりません。

 サリーちゃんは身を激しくくねらせ
ゼッキョーし続けていました。

 
「キャー!キャー!キャーッ! イヤ〜ン! コワ〜イ! ボーヤたすけてェーッ!」

 それを聞くと坊やは胸がはげしく痛みました。見ていながらどうすることもできない自分
が呪わしくさえ思えたのです。

 狒狒がサリーちゃんのどこか一点に焦点あわせ凝視しているのはわかりましたが、よく見
ると、サリーちゃんの恐怖で大きく見開いた目は、狒狒のお臍の下あたりに張り付いている
ようでした。坊やからはそこに何があるのか見えません。

 
「おお、おお。ハチキレソウなほどビンビンにおっ立っとるじゃないか。ヨダレまで垂ら
しおってからに。このスキモノメガ!」

 
 といって狒狒のお尻をポンと叩く魔法使い。

 サリーと狒狒の変な睨みあいが続くうち、なんとしたことでしょう! サリーちゃんの様
子がだんだん変わってきたのです。絶えることなく続いていた、喉が破けんばかりの悲鳴が
だんだん穏やかになってきて、
「あッハ〜〜ン、いや〜ん、うッふ〜ん」となにか喜んでい
るようなとっても
イヤラシイ声色に変わってきたのです。身も妖しげにくねりだしました。

 「アラマ、ヤダネ、この娘ったら。もうカンジちゃってるよ。スキナンダネ。ホレホレ、
アレがひくひくオッピライテ濡れとるじゃないか。」
と魔法使い。

 やがて、サリーちゃんは
ビクッ、ビクッ、ビクッと痙攣しだしました。それはだんだん激
しくなり、縛られていなかったら宙に飛びあがるのではないかと思うほどの勢いになったの
です。狒狒がサリーちゃんのどこかを、ゴツイ指で撫で上げたのでしょう、まな板の鯉みた
いに跳ねていたサリーちゃんは、大きく身を反らしたかと思うと

  アァ〜〜〜ン!!!

 とひと声上げ、全身からガクッと力が抜け、キゼツしちゃったのでありました。

 坊やはその様子を恐怖と好奇心の入り混じったフクザツな気持ちで、食い入るように見て
おったのであります。

 
「サアテ、このへんでもうよかろう。イった娘はカクベツ旨いんじゃ。ヒヒボウ、そこを
お退き。これでまた千年長生きできるというモンジャて。ウィヒヒヒ。」


 ところが狒狒は言うことを聞き入れず

  グワホッグワホッワホッ

 と魔法使いに逆らうのです。

 「ナニ? ヤラセロとな! それをヤられちゃマズクなると言っとるじゃろうが・・・。
ウ〜ン、ヤムヲエン、ヨカロウ! さんざお前にご馳走を都合してもらってることじゃての
う。こんどばかりは、すきにさせてやろう。ただし言っとくが、イッパツだけじゃぞ。イッ
パツだけ!」

「アレが破けるんじゃないのかい? なにせ針の穴に大木を通すようなもんじゃてのう。
ウィヒヒヒヒヒ。」

 狒狒はお許しもらってオオヨロコビ。腰を落としてサリーちゃんに向き直ると、ナニカを
しようとしました。坊やにはよくわかりませんが、その後姿はオシッコしてるみたいでした。

 「なにをするつもりなんだ??」


 でもサリーちゃんに危険が迫っているのは確かです。ぐったり気を失っていたサリーちゃ
んは、気配を感じ目覚めました。そして見たのです。
ツチノコみたいなヤツが大の字にされ
た中心あたりにグリグリ迫ってくるのを!
 
 恐怖の叫びを上げると思いきや、ナントなんとサリーちゃんの
目はうっとり潤み、いやら
しく口をゆがめ、ハァ〜〜!
と大きくため息さえつくではありませんか。自由にならない身
をエビのように反らせ、腰を懸命に持ち上げようとしております。
 
 狒狒が腰を何度か揺するうち、
ズボッ!という何か硬いものがコンニャクにでもめ
り込むようなイヤラシイ音が聞こえました。

  ギア〜〜〜
 
 と耳が破れるほどのサリーちゃんの大悲鳴。けれどもそれは苦痛とカイカンの入り混じっ
た不思議な響きでありました。

 坊やはなぜか思わず
ゾクッゾクッとしたのでありました。

 
「まるで火柱が突き抜けたみたいなヒドイ騒ぎようじゃのう。それにしてもどうじゃ!!
この悶えようは! インランの極みじゃて。いやはやオソレイッタわい。」


 と呆れる魔法使い。それもそのはず、坊やの目撃した光景は、とうてい正視に耐えないも
のでした。狒狒とサリーちゃんの発するウメキゴエ、ヨガリゴエだけでも森中にとどろくほ
どモノスゴイものであったのであります。
(アトはゴソウゾウにマカセます。とはいってもヒカ
エメにナサッテネ。)


 さて、いよいよ一人と一匹の劇烈なアイの接戦、饗宴は終ろうとしていました。サリーち
ゃんも狒狒も感極まったのか、恐ろしい唸り声をあげのけぞり、しばしヒクヒク痙攣したあ
とさっきのサリーちゃんみたいにガクンと弛緩してしまったのでありました。しばらく余韻
を楽しんでいるかのように動きませんでしたが、やがて狒狒はサリーちゃんから離れようと
しました。ところが何としたことか離れることができなかったのです。

    ギャギャャーッ!
 
 狒狒はもう大慌てです。ナントなんとサリーと狒狒が接着剤でも使ったみたいにくっつい
てしまったのでありました。

 
「ヤダネ、この娘ったらモウ! カンジすぎてシメツケが緩まないジャナイ!」
 「どれ、ワシが手を貸して助けてやるわ。」

 
 と魔法使いは狒狒の背後から引っ張りますが、なかなか離れません。

 ウ〜ン、ウ〜ンとガンバッテいるうち、

  スポンッ!

 とシャンパンの栓が抜けるような大きな音がして、やっと離れることができました。けれ
どもその反動で狒狒も魔法使いも後ろへひっくり返り、その拍子にグツグツ煮立っている大
鍋もひっくり返してしまったのです。

 さあ大変!(いや幸運にも)魔物たちは熱湯をまともにかぶりギャーギャーのたうちまわ
っております。お湯が目に入ったのでしょう、ふたりとも手で宙をかくようにうごめくばか
りです。

 今がチャンス!と坊やは部屋へ飛び込みました。そして一瞬見てしまったのであります。
今まで陰に隠れて見えなかったものを!!それはさっき踊っていた時下着が破れて見えたの
と同じ濃いピンクに輝くものでした。狒狒にヤられたせいでしょう、
二枚貝みたいなソレは
大きく開かれヌメヌメ濡れていて、おまけにパクパク妖しげに開閉しておりました


 その時
坊やは体が何かに吸い込まれそうになり、ヨロケました。ナントなんとソレのせい
でした。
(誰かさんのソレを想像して書いているわけではありませんので、誤解なきよう。)

 坊やは釘付けになってしまった視線を何とか振り切り、ぐったりしているサリーちゃん
のいましめをほどき、
「姉ちゃん、サ、早く逃げよう!」と抱き起こしました。

 ところが何としたことか、サリーちゃんはとろんとした眼差しで
 
 
「もっと〜、もっと〜、もっともっともっと〜〜!」

 とうわ言のようにつぶやくばかりです。坊やはイライラして、思いっきりほっぺをつねり
あげますと、やっと正気にかえりました。


 
「アリガトー! 坊や、助けにきてくれたのね。ウレシー! お礼に好きなだけおっぱい
飲ませタゲル。」


 
「そんなことイッテルバアイじゃないッタラ! 逃げなきゃ!ハヤク、はやく。」








                                             

                                        

                                    

                                

                            

                            








エピローグ


 ようやく脱出に成功した二人でしたが、手に手を取って逃げる途中で大事なことを忘れて
いるのに気づきました。カンジンのリンゴの実を取ってくるのを。

 
「サリー姉ちゃん、待っててね。ボク木登り得意だから取ってくる。」

 あっという間に坊やはリンゴを手に戻ってきました。そこではじめて二人は気づきました。
サリーちゃんが
マルハダカのまんまであるのに!

 サリーちゃんは前を抑えてしゃがみこみ、坊やも顔をそむけました。が、今はそんなこと
に気をとられている場合じゃありません。坊やは咄嗟に丸裸になり、服や下着をサリーちゃ
んに渡しました。サリーちゃんにはチンチクリンでしたがそれでも何とか恥ずかしいところ
は隠せました。

 こうして苦難の末、ようやくリンゴを手に元の場所へ戻ってくることができました。

 「これで坊やとはお別れね。ほんとにいろいろありがとう。あっ、そうだ、お礼に坊やの
望み一つだけ聞いてあげる。イッテミテ。」

 
「だったらね、チューしてほしいな。」

 と聞いてサリーちゃんは坊やのおでこにキスしました。

 
「そこじゃない! ココダヨ。」

 と口を指差しました。
「マア! おませな子ね。」といいながらもそっと坊やの願いを聞
き入れてやったのでありました。

 
二人はかたく抱き合ったままいつまでもいつまでも深い深いくちづけをして・・・・。

 といいたいところでありますが、サリーちゃんはすぐ坊やを離し、
「アタシもうお家へ
帰らなきゃ。」
というと、りんごをかじったのでありました。

 手をパタパタさせるとサリーちゃんはフワッと宙に浮き上がり、そのままスゥーッと天に
昇っていったのであります。そして雲の上に出ると、坊やの言っていたとおり大きな扉があ
りました。ワクワクしながら取っ手を引きました。ところがどうしたことでしょう! いく
ら力いっぱい引っ張ってもビクともしません。

 
「あぁ〜何てことなの! これじゃお家へ帰れないじゃナイ。」

 ・・・・・とゼツボウしたとき、足下にポッカリ穴があきまっ逆さまに転落してしまい、
ハットしたところで目が覚めました。

 
「なんだ、夢だったの。ツマンナイ。でもステキなゆめだったわ。特にあの狒狒が。」

 それを思い、サリーは布団の中で
ハゲシクミモダエルのでありました。


おしまい




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