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(17) アダナ


○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
昔読んだ芥川龍之介の作品に「渾名」という小話がありました。
たぶん原稿用紙にして2枚にも満たない日記風超短文で、
お堅い龍之介にしては思わずワライを誘う内容でありました。

ご存知ないお方も多いと思われますのでご紹介イタシたく存じマスガ、
それの載っていた本がもはや手元にありませんので、
そのオモシロサを正確にはお伝えできませんがアシカラズ。





中学生(今では高校生?)は誰も皆、恐るべき言語感覚を持っている。
(というような書き出しで・・・)

訪ねてきた中学生の甥と話しているとき、
英語教師の
まっぽんがどうのこうのと云うので
まっぽんとはどう云う意味かと訊ねると

「単なるアダナで別に意味はありませんよ。」
「ただ見るからに、
まっぽんって感じがするだけ。」

というようなことをゆうておった。

後日その甥と電車に乗っていたところ、たまたままっぽん氏が同乗していて、

「アレがそうだよ。」
と声を潜め合図するので
ソチラにこっそり目をやれば
.....
.......
....
..
.

なるほど!

タシカニ!

紛うことなき!

   正真正銘!
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
だった。





と、マアだいたい以上のような内容だったと記憶しております。

龍之介のいうとおり、確かに中学生くらいの子供は
あだ名つけに関しては天才的な能力を発揮すると、
自身の体験からもそう実感するのであります。
(それにはどんなに優れた文学者、言語学者でも敵いますまい。)

ワタクシの場合、なぜかやはり中学生時代、
それも教師のあだ名に記憶は集中しておるのであります。

誰が名づけたのか、その先生の特徴、ユニークさを
ヨクゾたった一言に凝縮したモンジャワイ!
と思わず唸るようなあだ名が多かったものでございました。

こいもどんぐりゲタターザンカイゾク etc・・・

どれをとっても傑作中のダイケッサク!
(中には、イカズゴケだのという、眉を顰めざるを得ないものもありましたがね。)

をかぶせたら
むちゃくちゃフィットしてしまいそうな先生でありましたし、

特に ターザン は出色モノ、白眉のデキで、



とばかり蔓につかまりジャングルを飛翔する姿を彷彿させる先生でございました。







ちなみに私がこれまでにタマワったあだ名は3つばかりございます。

きゅうり、ゴンボウ(ごぼう)、もぐら

中でも


が、もっともワタクシの本質をミゴトに抉り捉えた快作!

陽の当たらぬ地中にしか棲息できませぬゆえ!






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